リースバックのメリットはいくつかありますが、固定資産税や、大規模修繕費や火災保険を支払う必要が無く、家賃の支払いだけなのでコストが削減できることです。
中でもここ最近の災害で上昇している火災保険に関してフォーカスを当て、ご説明します。
1.火災保険値上げについて
火災保険の値上げについて、ご存知無い方も多いかと思いますが、2021年の年明けの1月以降の保険開始から保険料が値上げとなります。
1-1.火災保険料の値上げはどれくらい?
各保険によって異なりますが、全体的でテクニカルな話をしますと、【※】参考純率が平均で4.9%引き上げられます。
つまり個々の物件に違いはあれども平均すると5%程度火災保険料が上がるという事になります。
2.火災保険料の変化は具体的にどう起こる?
火災保険料は、築浅の建物は安くなる一方、古い建物に関しては高くなる方向です。
リスクの低い物件はコストが下がり、リスクの高い物件はその分保険料が上がるという事になります。
たとえば、東京の建物を例として、保険料の違いを見比べてみましょう。
築5年以内 マンション 約18%ダウン
鉄骨造り 約8%ダウン
木造の戸建て 約13%ダウン
築10年以上 マンション 約6%アップ
鉄骨 約10%アップ
木造の戸建て 約2%アップ
ちなみに築25年以上だと15%アップになるケースもあります。
これが、熊本や宮﨑など九州方面は、更にアップします。
九州地方に物件をお持ちの方は非常に注意が必要となります。
築10年以上 マンション 約30%アップ
鉄骨 約34%アップ
木造の戸建て 約35%アップ
3.火災保険料 上がるのはなぜか?
火災保険料が上がるのはなぜか。それは最近の自然災害が反映されるからです。
2017年と2018年の被害が算定されました。更に2018年は大阪や神戸を縦断した台風21号があった年です。
この時の台風は、1970年以降の統計開始以降、自然災害が原因となる保険料の支払いは、最高額となりました。
ちなみに、2018年までの過去の被害額の最高額は2004年の7400憶でした。
これが2018年は1兆5695億と倍以上に跳ね上がりました。
実はこの時も年数が経った建物の方が圧倒的に被害を受けました。
4.火災保険料の上昇への対策は?
火災保険料が上がる可能性のある建築年月の古い建物は、長期に掛け替えることができます。
現状は最長10年まで掛けられます。ただ、保険会社によっては長期を引き受けない判断をしているところもあります。
保険会社によって対応がことなるので担当の代理店や保険会社に問い合わせていただければと思います。
また、クレジットカードでの支払い等の場合には100万円未満までしか受け付けてもらえない等の個々の制約があります。
5.地震保険料も上がる!
まとめ
自宅不動産を所有していれば、当然払うべき火災保険ですが、現在は上昇基調になっております。
特に、災害の多い地域の火災保険料や古い物件の上昇幅が大きく高齢者等手元資金に余裕の無い方には厳しいものになると思います。
所有不動産の保有コストの削減にはリースバックを活用するのも悪く無いという理由となります。