【リースバックトラブル】は、トラブルの事例を先に知っておくことで避けられることが多くあります。リースバックが、リバースモーゲージや不動産担保ローンに代わり、不動産を活用した資金調達の新しい手段となってきております。このリースバックの普及に伴い、トラブルも少しずつ耳にするようになってきました。
そこで、今回は【リースバックトラブル】によくある5つの事例について、専門家の立場からわかりやすくご説明いたします。
- 【リースバックトラブル】リースバックで売却した自宅が転売された
- 【リースバックトラブル】家賃の値上げを迫られた
- 【リースバックトラブル】売却後も賃貸で住み続けられる契約のはずが退去を迫られた
- 【リースバックトラブル】入居者が亡くなり、相続人が所有権がまだあると誤解していた
- 【リースバックトラブル】修繕費を誰が払うか所有者と、もめている
- まとめ
1.【リースバックトラブル】リースバックで売却した自宅が転売された
「リースバックで売却した自宅が、入居中、知らない間に転売されてしまった」というご相談を受けることがあります。
自宅を売却しても住み続けることができるリースバック契約は、不動産の売買契約と、賃貸借契約をセットで行いますが、他者に転売されることで、賃貸借契約と売買契約が解離されてしまう場合があります。
新所有者に、当初の買主との間で結ばれたリースバックの契約内容が引き継がれるのであれば、問題は少ないのですが、時に引継ぎが上手くされない場合があります。
そのような場合、当初の買主と結んでいる賃貸借契約そのものは継続されるにしても、買戻し特約が反故にされてしまうケースがあります。たとえば将来的に自分の身内が買い戻す事を踏まえてのリースバックの場合、特に転売をされるのは避けたいところです。
2.【リースバックトラブル】家賃の値上げを迫られた

リースバック契約時、決定した家賃を支払い住んでいる最中に、買主である業者が自社利益優先である場合には、契約更新時や定期借家契約の期限が切れるタイミングで家賃の値上げを迫られるケースがあります。
純粋に賃料が世間の相場からあまりにもかけ離れている場合には、値上げも致し方ないかもしれません。ですが、退去を促す意図として家賃の値上げをする場合があります。
この部分に関しては、「【リースバックトラブル】絶対に巻き込まれないために知っておくべきこと」を参考にしてください。
3.【リースバックトラブル】売却後も賃貸で住み続けられる契約のはずが退去を迫られた
リースバックで賃貸借契約を結んで住んでいても、退去を迫られるケースがあります。
家賃の滞納等がある場合には契約書に基づいて退去をせざるを得ない状況に追い込まれてしまいます。
リースバック契約を結ぶ際、大切なのは将来に亘って払い続けられる水準の家賃であるか否かです。
リースバックを契約するにあたり、どれだけ高く売却できるか、という部分ばかりに注力してしまいがちです。ところが、実は長い間住み続けるにあたっては家賃の設定が非常に重要になります。
また、賃貸借契約が普通賃貸借であるか、定期借家契約であるかも注意が必要です。原則、更新されて住み続けられる普通賃貸借と、原則定められた期間で終了する定期借家契約では契約の形が全く異なります。普通賃貸借か定期借家契約かの選択は非常に重要になります。
4.【リースバックトラブル】入居者が亡くなり、相続人が所有権がまだあると誤解していた
リースバックとは、売却後、そのまま住み続けることができる契約ですから、表面的には売却後も何も変わりません。
登記簿謄本を取らない限り、所有者が変更していることは誰にも気づかれることは、まず無いでしょう。
身内でも自宅不動産に関してきちんと情報が伝わっていない場合があります。息子や娘は、同じ家に住み続けている親から、きちんと説明がなされなければ、よもやリースバックで自宅を売却しているとは思いません。
そのため、特に高齢者がリースバックをするにあたっては相続人となり得る息子や娘に事前に理解させておくことをおすすめします。
5.【リースバックトラブル】修繕費を誰が払うか所有者と、もめている
リースバックの契約時、修繕に関しての区分を明確にしておく必要があります。中には大規模修繕等も十分に行っておらず、建物そのものに問題を抱えている場合も多くあります。
リースバックは、売却後も、住み続けることになりますから、どの部分の費用を新所有者が持ち、どの部分の費用を入居者が持つのかを明確にしておく必要があります。
費用負担を明確にしておかないと、いつまで経っても設備の修繕がなされない等の問題が発生します。
まとめ
不動産のリースバックトラブル回避には、様々な検討課題がある事がご理解いただけたかと思います。
その物件によって状態も異なりますし、リースバックを利用する方のご事情によっても注意すべき点は異なります。
私ども「マイホームだけは守らないナイト」ではお客様それぞれの、ご状況やご要望に応じた最適な契約内容となるように、その都度調整しております。