
向井 啓和 不動産アドバイザー
不動産・資産運用分野で20年以上の経験を持ち、シニアの住まい・リースバック支援・不動産の相続対策等に注力。わかりやすく、クリアな情報提供をモットーにしています。
※本記事でご紹介した内容は、2025年10月7日作成時の、市場データや公表資料をもとにまとめた一般的な情報です。物件の条件や時期によって状況は変わるため、具体的な契約判断は当社窓口や専門家にご相談ください。(2025年12月4日更新)
賃貸住宅の家賃値上げは、インフレが続く現在の経済環境で一般的な現象になってきました。
特に東京23区では募集賃料の上昇が複数年継続し、物件の種別によっては過去10〜15年でのピークを更新しているものもあります。
ここでは「現状(データ)」「上昇の要因」「入居者への影響」「リースバック契約への影響」「実務的な抑制策」を、可能な限り具体的な数字や事例を交えて整理します。
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この記事は、インフレが続く東京23区の家賃上昇の現状と要因を解説し、リースバック契約者が取るべき賃料上昇リスクへの対策と注意点について具体的にまとめまています。
目次
- 1. 東京23区における家賃上昇の現状
- 2. 家賃上昇の背景要因
- 3. 入居者への影響
- 4. 東京23区の具体的データ表
- 5. 家賃上昇シミュレーション
- 6. リースバック契約への影響
- 7. まとめ・契約前チェックリスト
1. 東京23区における家賃上昇の現状

東京23区では、近年のインフレ傾向に伴い賃貸マンションの家賃が大幅に上昇しています。
特に2023年以降は「過去10年で最も高い水準」を更新するエリアが続出しており、シングル向けからファミリー向けまで幅広く影響が出ています。
上げ幅の実例(事例)
実際にオーナー側から入居者へ「月1万円程度」の値上げ通知が出るケースも増えています。
例としては、
1LDKで6万8千円→7万4千円、
3LDKで13万4千円→14万4千円
といった変更が報告されています。
募集家賃ベースの上昇率で見ると、面積帯別に30〜50㎡で約9.9%、50〜70㎡で約8.8%というデータも確認されています。(弊社管理物件の実例および最新の公表資料に基づく)
2. 家賃上昇の背景要因

家賃の上昇には複数の要因が重なっています。代表的なものを整理します。
- コスト上昇
建築資材費、修繕費、維持管理費、公共料金(電気・ガス・水道)や人件費の上昇により、オーナーは収益性維持のため賃料見直しを行う傾向が強くなっています。 - 新築価格の高騰
新築マンションの販売価格が上昇すると、購入を断念して賃貸を選ぶ層が増え、賃貸需要が高まります。 - 需要構造の変化
利便性を重視した都心回帰や、リモートワークの影響で住まいの条件が見直されるなど、居住ニーズの変化が価格に影響しています。 - 供給側の要因
立地の希少性が強い物件や、供給の少ないエリアのオーナーは競争力の優位性から、家賃を上げやすい環境です。
3. 入居者への影響

家賃上昇は入居者の行動にも変化をもたらしています。主な対応は以下の通りです。
- 引っ越しによるコスト調整
家賃負担が増えると、より家賃の安いエリアへ移る、または住居面積を落とす選択をする人が増えます。 - 利便性とのトレードオフ
通勤利便性を落として家賃を抑える地域を選ぶなど、生活の利便性を犠牲にする選択が増えます。 - 家計への圧迫
給与上昇が家賃上昇に追いついていないケースが多く、家計の負担感が強まるという声が増えています。
4. 東京23区の具体的データ表

| 間取り・面積帯 | 平均家賃(東京23区) | 前年比上昇率 |
|---|---|---|
| 30㎡以下(シングル向け) | 約10万円前後 | +7〜8% |
| 30〜50㎡(カップル向け) | 約16〜17万円 | +9.9% |
| 50〜70㎡(ファミリー向け) | 約24万円前後 | +8.8% |
※出典:東京都宅建協会、全宅保証協会東京本部、青山綜合地所、テレ朝NEWS(2025年5月データ)
5. 家賃上昇シミュレーション

仮に現在の家賃が12万円で、年間2%の上昇が続いた場合の試算は以下の通りです。
| 契約年 | 予測家賃 |
|---|---|
| 現在 | 12.0万円 |
| 2年後(更新時) | 12.5万円 |
| 4年後 | 13.0万円 |
| 6年後 | 13.6万円 |
| 10年後 | 14.6万円 |
※シミュレーションは年間上昇率2%を仮定。実際の家賃改定は市況・契約条件により変動します。
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6. リースバック契約への影響

リースバックの賃貸借契約も、一般の賃貸住宅と同様にインフレの影響を受け、契約更新ごとに家賃が上昇する可能性があります。
特に2年更新の普通賃貸借契約では、更新時に賃料改定が行われやすいため注意が必要です。
対策例
- ◎長期の定期借家契約を締結
5年・10年など長期の定期借家契約を
結び、期間中の家賃を固定する。
(※ただし契約満了時には退去が必要) - ◎更新間隔の長い普通賃貸借契約を締結
通常2年更新を3年・5年と長めに設定し、家賃据え置き期間を確保する。
(※契約時の交渉が必要)
※長期契約の注意点
家賃相場が下落しても、契約時に設定された高めの家賃を払い続けなければならない可能性があります。
リースバック契約における家賃上昇の扱いと注意点

1) 契約形態による違い
定期借家契約
契約期間中(例:5年・10年)は賃料を固定しやすいが、満了後は更新不可で退去が必要。
普通賃貸借契約
更新を繰り返して住み続けられる一方、更新時に賃料が改定される可能性がある。
2) 売却価格と賃料の関係
リースバックでは売却価格が賃料算定に直結することが多く、売却額が高ければ賃料も上がりやすく、抑えれば賃料も下がる傾向があります。重要なのは「売却価格だけ」で判断せず、初期の売却代金と将来の家賃負担を合わせた全体(トータル)で比較することです。
3) 更新条件・賃料改定ルールの明確化
契約書に記載される「賃料改定の条件」「更新時の通知期間」「上限率(ある場合)」を必ず確認しましょう。口頭説明に頼らず、必ず書面で明示してもらうことが大切です。
4) 実務的リスクと将来設計
定期借家で賃料を抑える戦略は有効ですが、再度住み続けたい場合の選択肢が制限されるリスクがあります。家族構成の変化、年齢が上がることで新しい賃貸契約が難しくなるリスク、将来の資金需要などを踏まえて検討しましょう。
7. まとめ・契約前チェックリスト

現在の家賃上昇は、一時的な需給バランスだけではなく、建築コストや住宅供給の仕組みの変化にも影響を受けています。
特に利便性の高いエリアや築浅・設備が整った物件では、今後も賃料が上がる可能性が高いと考えられます。
その一方で、所得が追いつかない世帯も増えており、住宅政策や家賃補助制度の必要性が一層高まることが予想されます。

リースバックは「住み続けられる安心感」を得られる仕組みですが、家賃上昇リスクは大きな検討ポイントです。契約前に、次の点を必ず確認しておきましょう。
✓契約形態
「定期借家」か、「普通賃貸借」の確認と、その結果として退去義務があるかどうか
✓更新時の賃料改定ルール
(基準・上限・通知時期など)
✓売却価格と賃料の関係
複数パターンで試算して比較
✓条件の違い
一括査定等を利用し、複数社から査定・条件を取り寄せて比較検討
✓将来のライフプラン
住み替えや収入見込みとの整合性






